




「お兄さん、乳首コリコリいかがっスかーっ!!」
歌舞伎町に足を踏み入れたとたん、客引きのアンちゃんにトンデモナイ言葉を浴びせられる。
「お兄さん、オッパイいかがスか?オッパイ、オッパイ、オッパイ、お兄さん、オッパイどう?」
私に小判鮫のように張り付き、耳元で「オッパイ」と囁き続ける男。その後頭ん中がオッパイ祭りになって、撮影に集中できなかったのは言うまでもない。
あるいは二丁目では、私の前をズボンがずり落ちた男がケツを見せながら走り去っていく・・・オカマだ。
そして区役所通りでは、きらびやかなネオンの中を、乳母車に赤ん坊を乗せた風俗嬢らしき女が、ワンワン号泣しながら闇へと消えていく・・・
ようこそ、シンジュクへ。
そう。いま私は、重いRZ67を首からぶら下げ、「自分にとっての新宿」を120フィルムに焼き付けるべく、日夜新宿の街を這いずり回っている。
自分の写真展が終わってから二ヶ月近く、私は写真を撮る気がまったくしなかった。
「写真がダメなら、すべてダメだろう。」
この中平卓馬の言葉は、少なくとも私にとって真実だ。
写真が上手くいかないと、生活にも張りが欠け、仕事にも気が乗らない。もちろんこれは深い意味でだ。
日々の生活はこなすのだが、何と言うか、腹の底から笑えない、そんな感じなのだ。
そんな不完全燃焼な生活を送っていると、ある日突然、いや以前から周到に準備されてきたかのように、なぜか「新宿」という街が、私の目の前に立ちはだかっていた。おかしな話だが、「新宿がオレを呼んでいる」、そんな気持がフツフツと湧いてきた。「新宿を撮る?」から「新宿を撮る!」に変わるのに三日とかからなかった。
カメラは選ぶまでもなかった。なぜならRZ67一つしか持ってないからだ。それで私は新宿に出た。重い弁当箱のようなカメラを首からぶら下げて。
なぜ今シンジュクなのか?
東松照明、森山大道、倉田精二。多くの高名な写真家が新宿という街に取り組み、それぞれ独自の「新宿」を世に送り出してきた。唐十郎も、寺山修司もいない、新宿騒乱もない二〇一〇年の新宿に、何か撮るべきテーマがあるのか?
確かに、「今さら」ではある。だが私にとっては、「今こそ」新宿、そんな感じなのだ。
理由は、言おうと思えば言える。だがアマチュアとはいえ写真家である以上、「なぜ撮るか?」の答えは、結果としての写真で、明確に答えなければならないはずだ。まだ私は、「なぜ新宿で写真を撮るのか?」という問いに対する答えを撮れていない。だから私は、まだまだ新宿で写真を撮り続ける。
私の新宿写真はいま始まったばかりだ。
上の写真はボツ写真です。正式な新宿シリーズはコチラで御覧下さい。→ 新宿 / Shinjuku
Excelent photos like all yours. Greetings from the other side of the world: Montevideo, Uruguay
返信削除(But we're all human beings and children of the Earth)
thanks so much Mr.Pancho! You are my only friend in Urguay :)
返信削除「写真がダメなら、すべてダメだろう。」
返信削除自分はそう信じていないけど、上の写真から判断すると、古賀様は絶好調じゃないかと。
@ルイスさん
返信削除ありがとう!ぜんぜん絶好調じゃないですよー(^ ^